色名・別名・系統
| 色名(かな) | 茜色(あかねいろ) |
| 別名 | 特になし |
| 系統 | 赤色系統 |
茜色の色情報・カラーコード
| Webカラー(HTML) | #BB2F46 |
| RGB | R:187 G:47 B:70 |
| CMYK | C:0% M:90% Y:56% K:25% |
茜色について
茜は藍と並ぶ最古の植物染料
茜色とは、少し暗めの赤色のことです。
藍と並んで最古の植物染料のひとつで、その根を煎じた汁が古代から染料に用いられました。
弥生時代の遺跡である吉野ヶ里遺跡から茜染の透目絹が発見され、邪馬台国の卑弥呼が魏に朝貢した返礼として魏から景初3年(239)に贈られた「茜紅(せんこう)五十匹」は茜染の布とされます。
茜という名は、山野で自生する蔓草の細いひげ根が黄赤色のため赤根と呼ばれたことに由来します。
「正倉院文書」にも「赤根」と記されており、赤根で染めた色が茜色になります。
茜で染めた赤色の鮮やかさを「万葉集」では、「茜さす」を「日」「昼」「照る」「君」「紫」などにかかる枕詞としていました。
高位の赤色は茜で染めた赤
茜染による鮮やかな赤は、緋色や真緋という色名です。古くから緋色は紫色に次ぐ色として尊ばれており、大化3年(647)に制定した、冠位十三階では深紫、浅紫についで真緋が定められており、養老2年(718)の衣服令でも、紫に次ぐ色として深緋、浅緋が定められています。
平安時代になると、深浅の区別がなくなり、四、五位の者は深緋を用いましたが、平安後期には、四位は黒(濃い紫)、五位のみ緋色を用いました。
深緋は濃い茜染の色でしたが、平安時代には紫を染め重ねることで、茶色がかった濃い赤色になりました。
茜染は一度失われてしまった
このように歴史ある茜染ですが、手間がかかる上に色が濁って難しいらしく、赤の染料は茜から紅や蘇芳を使うようになっていきます。茜色の染色法は室町時代〜江戸時代初期に一度途絶え、茜の色といえば暗い赤色になりました。
江戸時代に八代将軍・徳川吉宗が、失われた茜染の手法を再現しようと試みましたが失敗に終わります。
江戸時代には蘇芳を使った似茜(にせあかね)が出回ったそうです。
茜染が復活したのは最近のことで、1997年に染色家の宮崎明子が延喜式や正倉院文書などを参考にして、日本茜ともろみを併用する古代の染色技法を再現したそうです。
茜染は染め方が難しく、材料の赤根は大量に必要のため、植物染料としては唯一販売されていませんが、日本国旗の赤を最初に染めたのは茜染によるもので日本の赤ともいえる色です。
茜で染めた色は堅牢性があり、長い時が経っても色あせないそうです。 東京の青梅市にある武蔵御嶽神社に伝えられる、源頼朝の中心・畠山重忠が奉納した赤糸威の鎧は茜で染められています。 明治36年に化学染料を用いて一部を修理したのですが、化学染料によって染めた部分は色褪せ、鎌倉時代の茜染による部分は未だに赤いままです。
