青鈍(あおにび)

青鈍(あおにび) 青色系統

色名・別名・系統

色名(かな) 青鈍(あおにび)
別名 青鈍(あおにぶ)
系統 青色系統

青鈍の色情報・カラーコード

Webカラー(HTML) #54666F
RGB R:84 G:102 B:111
CMYK C:20% M:0% Y:0% K:70%

青鈍について

青鈍は鈍色と同じく凶時に着る服の色

青鈍あおにびとは、灰色がかった暗い青色はいいろのことです。
鈍色にびいろに藍を淡く重ねた灰みの青色を指します。
平安時代には、近親者が亡くなった時には、矢車や橡などを鉄塩で媒染した、灰色から黒の間の鈍色にびいろの衣装を着ることで、喪に服していることを表しました。

亡くなった人との関係が近いほど、濃い鈍色にびいろを着用したのですが、色彩感覚豊かな平安貴族にとって、色の濃淡だけを使った表現では満足できなかったのか、青や紫に染めた鈍色にびいろを着たそうです。
青の鈍色にびいろ青鈍あおにびで、紫の鈍色にびいろ紫鈍むらさきにびです。
親族は鈍色にびいろを使い、師匠や友人のように血縁関係は無いですが、親しい間柄に青鈍あおにびを使ったという説もあるそうです。

平安時代の衣服について法令である衣服令には、凶時の服色(凶色)と定められ、僧尼の衣に用いる色とされました。
青鈍あおにびに染めた紙を弔問用の手紙に使っていたらしく、「源氏物語」の「葵」の巻では、葵の上が亡くなった時に、六条御息所から届いた弔問の手紙は青鈍あおにび、光源氏の返事は紫鈍むらさきにびの手紙でした。

江戸時代には青鈍のような色は詫びた色として好まれた

室町時代あたりまでは凶色とされた青鈍あおにびですが、侘び寂びという概念ができ、江戸時代には藍色あいいろ茶色ちゃいろ鼠色ねずみいろのような地味な色を、さびの効いた粋な色とするようになります。
江戸後期の初め頃に青鈍あおにび藍色あいいろ鼠色ねずみいろを掛け合わせた「藍鼠あいねず」とよばれるようになり、庶民の間で人気の色となっていき、青鈍あおにび鈍色にびいろのような灰系統の色を凶色とすることは無くなり、現在に至ります。

青鈍あおにびの染色法は、先に藍で青く染めておき、次に橡。五倍子、檳榔子などのタンニンを多く含んだ染料に浸し、鉄分で媒染することで墨色すみいろを重ねる方法です。
墨を磨って、青く染めた紙の表面に刷毛で引き染めする方法もありますが、こちらの方法はあまり美しく染まらないそうです。