紅鳶(べにとび)

紅鳶(べにとび) 赤色系統

色名・別名・系統

色名(かな) 紅鳶(べにとび)
別名 特になし
系統 赤色系統

紅鳶の色情報・カラーコード

Webカラー(HTML) #90575C
RGB R:144 G:87 B:92
CMYK C:0% M:50% Y:25% K:50%

紅鳶について

紅鳶は紅がかった鳶色

紅鳶べにとびとは、茶がかってくすんだ赤色のことです。
鳶色とびいろと紅色を掛け合わせたような色です。
江戸前期から鳶色とびいろは遊郭などに遊びに行く時の男性の着物の色として人気があり、江戸中期には色々な鳶色とびいろのバリエーションが作られました。
紅鳶べにとびはその一つで、他のバリュープランに「黒鳶くろとび」「紺鳶こんとび」「藍鳶あいとび」などがあります。

江戸時代は渋い色を粋と感じる渋好みの精神が生まれており、紅鳶べにとびのような落ち着いた赤色も好まれていたようです。
また江戸時代には紅色べにいろは限られた人しか着ることができない高根の花のような存在であったためか、「似紅にせべに」という紅に似た色であったり、紅鳶べにとび紅藤べにふじ紅鼠べにねずのように紅と名のつく色が作られました。

紅鳶べにとびは浄瑠璃などの庶民向け文学作品の中にも登場します。
井原西鶴の好色一代女(貞享3年/1686)に、「女郎に好かれた客の流行色に「羽織は紅がかった鳶色の八丈袖の引っ返し」とあり、紅鳶べにとびとは書いていませんが紅鳶べにとびに近い色が既に存在したと考えられます。
江戸後期の文化3年(1806)に書かれた滑稽本「戯場粋言幕の外」には「着付が縞縮に紅鳶一つ、緋縮緬のつい丈繻絆、白縮の長ゆもじ、黒繻子の九寸幅、ありがてへありがてへ」とあり、紅鳶べにとびという色名が存在していることが分かります。