色名・別名・系統
| 色名(かな) | 檳榔子黒(びんろうじぐろ) |
| 別名 | 檳榔子染(びんろうじぞめ) |
| 系統 | 黒色系統 |
檳榔子黒の色情報・カラーコード
| Webカラー(HTML) | #000A1D |
| RGB | R:0 G:10 B:29 |
| CMYK | C:50% M:13% Y:0% K:100% |
檳榔子黒について
檳榔子黒は檳榔子の実で染めた上品な黒色
檳榔子黒とは、わずかに青みがかった黒色のことです。
別名を「びんろうしぞめ」ともいい、檳榔子の実で染めた上品な黒色を指します。
檳榔子はインドから東南アジアの熱帯から亜熱帯において育つヤシ科の常緑樹です。
奈良時代に薬用として輸入されており、正倉院には薬物や香木として現存しています。
染色に使われたのは六百年後の南北朝時代からです。
「太平記」には「長々と蹴垂れたる長絹の御衣に檳榔の裏無を召され」とあり、檳榔子染の衣が使われていることが分かります。
檳榔子黒は和服の黒紋付など男性正装に使われた高級な色
江戸時代には檳榔子の実が大量に輸入されるようになり、先に紅や藍で下染めをしてから鉄気水で黒く染めたものを「紅下檳榔樹」「藍下檳榔樹」と呼ばれ、江戸時代の男性正装である和服の黒紋付などに使われた高級な色でした。
檳榔子で染めた黒布は、含まれるタンニンが刀を通さないほど絹地を強くするため、護身用に適しているという面もあったそうです。
檳榔子黒は高級とされた色でしたが、檳榔子の実自体も高級品だったようで、井原西鶴の好色五人女には、檳榔子の相場買いで失敗して最終的に家を失った男が出てきます。
檳榔子黒は、檳榔子の実を煎じた液で染め、鉄気水(かなけみず)で黒く発色させます。
灰汁媒染だと赤茶色、胆礬(たんばん)だと黄褐色になります。
