色名・別名・系統
| 色名(かな) | 褐色(かちいろ) |
| 別名 | 搗色(かちんいろ)、勝色(かちいろ) |
| 系統 | 青色系統 |
褐色藍色の色情報・カラーコード
| Webカラー(HTML) | #171E3B |
| RGB | R:23 G:30 B:59 |
| CMYK | C:60% M:45% Y:0% K:85% |
褐色について
褐色は鎌倉武士が好んだ黒みの青
褐色とは、紫がかった黒に近いほど暗い青色のことです。
褐色は今では茶系統の色のことであり、読み方も「かっしょく」ですが、昔は紺色よりさらに濃い藍染の色を指しました。
平安時代には褐色は登場しており、「宇津保物語」には「かちの衣着たる」、「梁塵秘抄」には「飾磨にそむるかちの衣着む」とあります。
これは天皇が行幸する時に随従した者が着た褐衣という服のことで、ごつごつした麻布に藍の染料をよく染み込ませた後に、染めた布を板の上に拡げ叩いて光沢を与えた服のことです。
叩く作業を「搗く」(つく)または「搗つ」(かつ)と呼び、この染め方を「搗染め」(かちぞめ)と呼びました。
鎌倉時代になると、「かち」に「勝」の字をあてて勝色とし、縁起のいい色として鎌倉武士に好まれました。
縁起を担いだ武士たちは、鎧などの武具の革や布帛(ふはく・織物の総称)を褐色に染めた様子が、軍記物に「褐色威」や「褐色の直垂」という表現で描かれています。
褐色をさらに濃くした色も登場し、褐返しと呼ばれました。
褐色は江戸時代でも人気の色
江戸時代になると「かちん色」「かちん染」と呼ばれるようになります。江戸後期の随筆「神代余波」(1847)には「かち色といふも、極上紺の濃く黒くなりたる色也。さるは近年は空色と浅黄との間にて匂ひやかならぬをいへり。さる物にあらず。紺に染て臼にてつき又そめて、𣇃(つ)きいくたびもいくたびもしかれば黒くなりて赤き光り出る物なり」とあり、黒と見まがうほどの極上の紺と書かれています。
明治になり、日露戦争時の軍服の色が紺色だったので「軍勝色」と呼ばれましたが、これも濃い藍色を褐色とよんできた歴史があってのことでしょう。
