色名・別名・系統
| 色名(かな) | 紅梅色(こうばいいろ) |
| 別名 | 特になし |
| 系統 | 桃色系統 |
紅梅色の色情報・カラーコード
| Webカラー(HTML) | #E96D7B |
| RGB | R:233 G:109 B:123 |
| CMYK | C:0% M:70% Y:35% K:3% |
紅梅色について
紅梅色は紅梅の花の色
紅梅色とは、少し紫がかった明るい紅色のことです。
平安時代を代表する色で、紅梅の花のような少し濃い目のピンク色です。
梅は奈良時代に輸入され、万葉集にも百あまりの梅の歌がありますが、この時代の梅は白梅で、紅梅が登場するのは平安時代に新たに輸入されてからと言われています。
梅はまだ寒さが厳しい季節に、どの花よりも早く咲くことから「百花のさきがけ」や「吉祥の花」ともよばれ、とても縁起の良いものともされていました。
紅梅色は平安時代を代表する色の一つ
紅梅色は平安時代の詩歌や物語に広く登場し、清少納言が書いた枕草子では「木の花は、濃きも淡黄も紅梅」とあり、桜や藤とともに「いとめでたき」の筆頭に取り上げており、紅梅色は平安時代を代表する色の一つでした。
また清少納言は「紅梅」は「すさまじきもの晝(昼)ほゆる犬、春の網代(あじろ)。三四月の紅梅の衣」と書いていますが、「すさまじきもの」とは「興ざめなもの」を意味し、三~四月には紅梅の衣を興ざめするくらい多くの人が着ていたことを表しています。
濃さによって濃紅梅、中紅梅、薄紅梅などのバリエーションがありますが、文学などで「紅梅」といえば中紅梅を指します。
襲の色目には、「梅」と名の付くものは「梅」「紅梅」「紅梅匂」などいくつもあり、他の色目の表裏地にも多数使われています。
代表的なものを上げると、
梅 うめ(むめ)「表:白 裏:蘇芳」で早春に咲く、白梅の花の色を白、枝や幹を蘇芳で表したもの
紅梅 こうばい「表:紅梅 裏:蘇芳」で早春に咲く紅梅の花の色を表したもの
紅梅匂 こうばいのにおい(こうばいのにほひ)「表:紅梅 裏:淡紅梅」襲の色目における「匂」とは、同系色の濃色から淡色への変化を表したもの
基本的に梅の名の付く色目は春に着るものとされました。
紅梅色は贅沢禁止令により禁じられた色
江戸時代では、紅染は贅沢禁止令などにより染めることを禁止された色でした。
寛永二十年の御触れに「庄屋、惣百姓共衣類、紫・紅梅染致間敷候」という記述があり、農民に対して紫と共に紅梅色を染めることが禁じられたことが分かります。
元々、紅梅色を染めるための本紅が高価なため、紅色と並んで庶民にとっては高根の花ともいえる色でした。
また紅梅色の色みは時代と共に変化しており、江戸後期の有職故実書である「貞丈雑記」には、かつての紅梅色は、桃色に近い色であったが、近年は黒っぽい紫紅色のこととなっているとあり、江戸時代では濃い紫紅色を紅梅色と呼んでいたそうです。
