色名・別名・系統
| 色名(かな) | 緑色(みどりいろ) |
| 別名 | 翠(みどり) |
| 系統 | 緑色系統 |
緑色の色情報・カラーコード
| Webカラー(HTML) | #00A650 |
| RGB | R:0 G:166 B:80 |
| CMYK | C:100% M:0% Y:100% K:0% |
緑色について
緑色は古くは「あお」と呼ばれていた
緑色とは、黄色と青色の中間色である純粋な緑色のことで、現在では緑色全般を指す色名です。
浅緑のような明るい緑から、深緑のような暗い緑まで幅広い色域を含んでいます。
ですが古代日本では、緑を含めて寒色系の色はまとめて「あお」と呼ばれており、青色に含まれていました。
これは緑と青が区別できなかった訳では無く、言葉として使い分けていなかったためです。
また、深い緑を「翠」とも言いますが、これは翡翠 カワセミ の羽色です。
カワセミの古名は「そにどり」といい、これが転じて「みどり」という色名が生まれたとも言われます。
「緑」という言葉が日本で初めて記録されるのは、大化三年(647)に制定された「七色十三階」の「大黒」「小黒」という官位の色としてです。
天武天皇14年(685年)には冠位四十八階が制定され、「深緑」「浅緑」が登場します。
飛鳥・奈良時代でも緑色は「あお」という言葉に含まれていましたが、徐々に緑色が使われるようになってきます。
奈良の枕詞として有名な「あおによし」というこの頃で、奈良の青土(青丹ともいい色は緑系)に由来する言葉です。
平安時代になると「緑」という言葉が使われ始め、格式を定めた延喜式にも「深緑」「中緑」「浅緑」「青緑」「青浅緑」「黄浅緑」という色名が載っています。
延喜式には各色の染料が記されており、それぞれ
深緑は「深緑綾一疋、〈綿紬・糸紬・東絁亦同、〉藍十囲、苅安草大三斤、灰二斗、薪二百卌斤」
中緑は「中緑綾一疋、〈紬綿・糸紬・東絁亦同、〉藍六囲、黄蘗大二斤、薪九十斤」
浅緑は「浅緑綾一疋、藍半囲、黄蘗二斤八両」
青緑は「青緑帛一疋、藍四囲、黄蘗二斤、薪卌斤」
青浅緑と黄浅緑は「青浅緑糸一絇、〈黄浅緑糸亦同、〉藍小半囲、黄蘗八両」
となっています。
緑色は青と黄を掛け合わせて染める
緑系統の色は、青色の藍、黄色の黄蘗や刈安を掛け合わせて作りますが、これは緑色を単体で染めることのできる染料が自然界のどこにも存在しないためです。
緑色で思い浮かぶのが植物の葉ですが、葉の緑は葉緑素という物質の色であり、この葉緑素は水に溶けず染色には使えません。
なので、緑系の色は藍と黄蘗(または刈安)のバランスを変えて、色を作っていくことになります。
余談ですが、現在では昭和60年代に染色家の山崎青樹という方が、葉を使った染色法を開発しています。
色名に緑はつきませんが、延喜式には青白橡(麹塵、山鳩色)というくすんだ緑色も記されています。
これは天皇のケ(日常)の色であり、天皇しか着ることのできない禁色となっています。
染料は「青白橡綾一疋、〈綿紬・糸紬・東絁亦同、〉苅安草大九十六斤、紫草六斤、灰三石、薪八百卌斤」とあり、他の緑色と違って刈安と紫草で染めるという例外的な色となります。
平安時代は自然を描写したような緑系の色名が多く生まれました。
「若草色」や「若苗色」など新芽の色、「柳色」や「苗色」のような生い茂った緑の色、「青朽葉」や「枯色」など枯れゆく葉の色など多彩な色があります。
江戸時代になると、渋い色が「いき」とされ、くすみのある緑色が多く生まれました。
「千種色」や「深川鼠」のような緑系統色から、「利休色」や「裏柳」のように黄緑系の色まで多彩です。
「鉄色」のような濃い緑色や「浅葱色」のように青みの緑色も、江戸の町を彩りました。
