茄子紺(なすこん)

茄子紺(なすこん) 紫色系統

色名・別名・系統

色名(かな) 茄子紺(なすこん)
別名 特になし
系統 紫色系統

茄子紺の色情報・カラーコード

Webカラー(HTML) #39194D
RGB R:57 G:25 B:77
CMYK C:60% M:80% Y:0% K:65%

茄子紺について

茄子紺は茄子の熟れた実の表皮のような色

茄子紺なすこんとは、暗い赤みの紫色むらさきいろのことです。
茄子の熟れた実の表皮のような濃く渋い紫色を指します。
茄子は古来より日本人に親しまれた野菜で、八世紀の「正倉院文書」に名があることから、この頃には中国から伝来していたようですが、茄子に由来した色名は江戸時代になるまで染められませんでした。
江戸時代には藍染が流行し、多様な藍色あいいろが生まれましたが、茄子紺なすこんは最も濃い部類の藍染の色になります。
茄子紺なすこんは大正時代に流行したらしく、着物や小物などに使われました。

茄子はナスビ(奈須比)ともよばれますが、これは本最初の漢和薬名辞書である「本草和名(ほんぞうわみょう)」(918)には、「茄子 和名奈須比」という記述に由来します。
室町時代の御所に仕える女官達がつけた日記「御湯殿上日記」では、茄子でも奈須比でもなく、かな文字で「なす」と書かれています。
この「なす」呼びが近代以降に広まり現在に至ったようですが、現在でも西日本ではナスビ、東日本ではナスと呼ぶことが多いそうです。

茄子紺のような濃い色を染め上げるのは大変な作業

濃い藍色に蘇芳を染め重ねた濃紫色を紫紺しこんと呼んでいましたが、茄子紺なすこんのほうがより赤みの強めの色になります。
天然藍で染める場合、何度も染め重ねて黒に近い色まで染めていくと赤みを帯びてきます。
ただ天然藍で赤みが出るほど濃く染めるためには大変な手間がかかるため、茄子紺なすこんは藍染である程度染めてから、蘇芳のような赤色染料を追加して染めていたようです。
濃い藍色は藍の液を作って(建てて)から、なるべく早めに未使用の液を使って染める必要があるそうです。