朱色(しゅいろ)

朱色(しゅいろ) 赤色系統

色名・別名・系統

色名(かな) 朱色(しゅいろ)
別名 特になし
系統 赤色系統

朱色の色情報・カラーコード

Webカラー(HTML) #E45435
RGB R:228 G:84 B:53
CMYK C:0% M:81% Y:85% K:5%

朱色について

朱色は赤色鉱物である硫化水銀の色

朱色しゅいろとは、少し黄みがかった赤色あかいろのことです。
赤系の色の中では最も古く代表的な色名の一つです。

朱色しゅいろの原料は朱砂(しゅしゃ、しゅさ)とよばれる赤色鉱物である硫化水銀です。
朱砂はかつて赤土を意味する言葉である「丹(に)」とよばれていました。
日本では奈良県中部の丹生とよばれる地域から採れる朱砂が特に良質なものであったとされ、かつて朱を採取したであろう場所に三つの丹生神社が祀られています。
中国では辰州産の辰砂しんしゃとよばれる朱砂が特に良質なことで有名であったため、日本でも「丹(に)」のことを辰砂しんしゃとよぶようになったようです。

良質な朱砂は貴重なため、中国では古くから水銀と硫黄を使って人工的に朱を作る技術が確立しており、人工的な朱を銀朱ぎんしゅとよびます。
中国の明末(17世紀)に書かれた産業技術書「天工開物」には、皇帝が使うような高級な物には辰砂しんしゃのような天然の朱だけを使ったらしく、人工的な銀朱ぎんしゅは一段下に見られ使われなかったようです。

日本人は朱色を多くの目的のために利用しました

古代の人々にとっての朱色しゅいろは、神聖な太陽や火の色である「あか」を身近に感じさせるものでした。
日本では縄文時代の一部地域において、魔除け的な意味で死者に朱を施してから埋葬する風習があり、赤鉄鉱・褐鉄鉱のような赤色顔料と共に辰砂しんしゃも用いられたそうです。
弥生時代でも朱は呪術的な用途で使われ、当時の日本について書かれた中国の歴史書「魏志倭人伝」には、「倭人は中国人が白粉で化粧するように朱で身体を塗って飾り立てている」と記されています。

また「丹を産する山がある」ことも書かれており、当時の中国は日本で丹(辰砂)が採れることを知っていました。
7世紀になり日本に中央集権国家ができる頃になると、朱は呪術的なものではなく、寺社のような建築物を彩る顔料として使われるようになり、国家の権威を高めるために都は朱で彩られるようになります。
現在でも神社の鳥居や社殿は朱塗りのものが多くあり、美しさと威厳を表現しています。

朱の用途として重要なのが、書類などに押される蔵書印の色です。
昔から「朱墨」と称されるように、墨で書かれた文字に対して朱は鮮やかな色であり、また藍や緑のように経年劣化がなく退色や変色することがほぼないからです。
中国では古来より朱は高貴な色であり、朱と水銀は不老不死を願う仙薬の主原料であることから瑞祥の色とされたため、印肉にもこれを用いたそうです。
日本でも当時の先進国であった中国にならって、朱を印に用いることになりました。