蘇芳色(すおういろ)

蘇芳色(すおういろ) 赤色系統

色名・別名・系統

色名(かな) 蘇芳色(すおういろ)
別名 蘇枋色(すおういろ)、蘇方(すおう)
系統 赤色系統

蘇芳色の色情報・カラーコード

Webカラー(HTML) #A04551
RGB R:160 G:69 B:81
CMYK C:0% M:73% Y:37% K:40%

蘇芳色について

蘇芳色は蘇芳の木の芯材で染めた色

蘇芳色すおういろとは、少し紫がかった暗い赤色あかいろのことです。
蘇芳はインド、マレー半島原産のマメ科の木で樹木の心材が染料となり、蘇芳色すおういろはその蘇芳の木の芯材で染めた赤紫色を指します。
蘇枋色(すおういろ)、蘇方(すおう)ともいいます。
蘇芳は日本では育たないため、飛鳥時代から輸入に頼っています。
奈良時代、正倉院には蘇芳は薬物として保存され、蘇芳で染められた和紙や木箱が収蔵されています。

蘇芳色は高位の色とされました

蘇芳色すおういろは位階の色にも使われ、元正天皇の養老2年(718)の「衣服令」では内親王、女王(におう)、内命婦(ないびょうぶ)などの高位の女性の礼服朝服の色になり、紫につぐ高位の色とされていました。
平安時代の「延喜式」では緋色ひいろの次の位に深蘇芳ふかきすおう浅蘇芳あさきすおうが定められています。
「紫式部日記」によると、蘇芳のような舶来の美しい染料は高貴な人々のものであり、一般には縁がなかったという内容が書かれています。
平安後期に編まれた、後白河法皇の歌謡集「梁塵秘抄」には、武者の好む色として紺に紅、山吹に濃い蘇芳色すおういろが挙げられています。

安い蘇芳がで出回り、庶民が染色に使うようになります

ですが鎌倉時代の終わり頃には、琉球との貿易で蘇芳は盛んに輸入され、蘇芳色すおういろは桃山時代の能装束や小物などに多用されました。
江戸時代には、本紅や紫根は禁止されているのでいたため、安い蘇芳を原料に紅色べにいろ紫色むらさきいろに似た似紅にせべに似紫にせむらさきが染められました。
蘇芳は明礬媒染では赤になり、鉄媒染では紫になるため、紅花と紫根の代用品となったようです。
江戸前期に書かれた井原西鶴「日本永大蔵」には、蘇芳で紅に似た甚三紅じんざもみという色を生み出し、成金になった桔梗屋甚三郎の話が載っています。