弁柄色(べんがらいろ)

弁柄色(べんがらいろ) 赤色系統

色名・別名・系統

色名(かな) 弁柄色(べんがらいろ)
別名 紅殻色(べにがらいろ)
系統 赤色系統

弁柄色の色情報・カラーコード

Webカラー(HTML) #AA4644
RGB R:170 G:70 B:68
CMYK C:0% M:75% Y:56% K:35%

弁柄色について

弁柄色は赤鉄鉱から作られる顔料の色

弁柄色べんがらいろとは、赤みを帯びた暗い茶色を指します。紅殻色(べにがらいろ)、紅柄色(べにがらいろ)とも呼ばれます。
天然の酸化第二鉄を主成分とする鉱石である「赤鉄鉱」から作られる赤褐色の顔料でから作られます。
弁柄色は日本に古くから見られる色で、日本各地の遺跡から発見された縄文土器にも使われていた、最古の赤色顔料です。
日本だけでなく、ラスコーやアルタミラの洞窟壁画にもみられ旧石器時代から使われています。

弁柄という名前は海外由来のもの

色自体は古くからあったのですが、弁柄色べんがらいろという色名が登場したのは、戦国時代末から江戸時代の始めにかけてで、戦国時代以降の南蛮貿易でインドのベンガル産のものが輸入されたことで、弁柄色べんがらいろという色名が誕生しました。
ベンガラ(bengala)の名前の由来は、ポルトガル語とオランダ語の2つの説がありますが、ポルトガル語だったとすると戦国時代末、オランダ語だったら江戸時代にこの顔料が伝えられたことになります。
世界的には、インディアンレッド(indian red)と呼ばれている。

弁柄は安価で安全なため様々な用途に使われた

弁柄色べんがらいろの原料である「赤鉄鉱」は鉄分を含み、酸化や紫外線に対して耐性があり、耐熱性にも優れるため、壁や瓦の塗料などに多く用いられました。
江戸時代には京都や金沢の町家に使われ、今でも弁柄色べんがらいろを使った建築物は現存しています。
また、江戸時代初期から銅山で栄えた岡山県高梁市にある吹屋では、弁柄は銅鉱山の副産物として造られ、伊万里焼や輪島塗などに使われただけでなく、格子や堀などすべてがベンガラで塗られた町並みが現在でも残っています。

日本画にも使われており、狩野永徳の「檜図」や谷川等伯の「楓図」など桃山時代を代表する障壁画の樹木部分の顔料として使われています。
弁柄は安価なうえ無毒で人体にも安全で、色が付きやすく耐水性・耐火性にも優れているため、江戸時代には伊万里焼や輪島塗のような陶器や漆器にも使われました。

江戸時代には銅鉱山の副産物としても多く生産されましたが、現在の弁柄の多くは合成された工業用のものです。