色名・別名・系統
| 色名(かな) | 今様色(いまよういろ) |
| 別名 | 特になし |
| 系統 | 桃色系統 |
今様色の色情報・カラーコード
| Webカラー(HTML) | #F04E6B |
| RGB | R:240 G:78 B:107 |
| CMYK | C:0% M:85% Y:43% K:0% |
今様色について
今様色は平安時代の流行色
今様色とは、赤みがかった桃色(ピンク色)のことです。
「今様」とは、当世風、つまり今流行りのという意味です。
「今様」いう言葉は10世紀には使われていたらしく、「今様」が指す今とは平安時代のことです。
平安時代の貴族文化の中にいた女性たちは紅花で染めた赤系統の色を大変好んでおり、当時の流行色の今様色は紅染の色となります。
今様色は襲の色目にもあり、「表:紅梅、裏:濃紅梅」の組み合わせで、紅梅色よりも少し濃い目の色という印象を受けます。
今様色は謎が多い色
今様色がどの程度の濃さ紅色だったかについては諸説あり、一斤染のような薄いピンク色という説もあれば、もっと濃い目の紅染の色という説もあります。
いまだにどういった色かは不明ですが、ここでは平安時代の女流作家の祖である紫式部が書いた源氏物語の玉鬘の巻の衣配りの場面を見て見ましょう。
光源氏は妻である紫の上とともに、年の瀬に明石の姫君・花散里・玉鬘・末摘花・空蝉といった女性たちに贈る衣装を並べて選んでいます。
光源氏が最愛の女性である紫の上に贈る衣装の記述はこうです。
「紅梅のいと紋浮きたる葡萄染(えびぞめ)の御小袿(おんうちぎ)、今様色のいとすぐれたるとはかの御料(おんりょう) 」とあり、もし今様色が身分の低い女性に許されるような薄い紅色であるなら、この場面にふさわしいとはいえず、高貴な女性にふさわしい濃い紅色を贈ると考えるのが適切と思います。
今様色は紅梅色と同じとされることもありますが、源氏物語の中では、紅梅色と今様色を明確に使い分けいるため別色と思われます。
源氏物語には今様色について別の記述もあります。
第三十六帖 柏木において、女三ノ宮が出家したあとに着ていた衣についての記述があります。
「すぎすぎ見ゆる鈍色ども、黄がちなる今様色など着たまひて、まだありつかぬ御かたはらめ、かくてしもうつくしき子どもの心地して、なまめかしうをかしげなり。」とあり、これは「次々と重なって見える鈍色の袿に、黄色みのある今様色などをお召しになって、まだ尼姿が身につかない御横顔は、こうなっても可憐な少女のような気がして、優雅で美しそうである。」という意味になり、紅梅色のような黄みがかった赤色のように思われます。
