橡色(つるばみいろ)

橡色(つるばみいろ) 茶色系統

色名・別名・系統

色名(かな) 橡色(つるばみいろ)
別名 特になし
系統 茶色系統

橡色の色情報・カラーコード

Webカラー(HTML) #B77043
RGB R:183 G:112 B:67
CMYK C:0% M:49% Y:70% K:30%

橡色について

橡色はドングリで染めた色

橡色つるばみいろとは、黄みがかった茶色のことです。
橡、櫟、樫、楢の実や樹皮などを砕いた汁で染めた色が橡色つるばみいろです。
橡は櫟(くぬぎ)の古名で、ドングリのことです。櫟(くぬぎ)、樫(かし)や楢(なら)の実もドングリといいます。
江戸時代に綿が一般に広まるまで、庶民は楮(こうぞ)や麻に代表される樹皮や草の葉や茎で織った布で作った服を着ており、その布の生成りの色が橡色つるばみいろだったと考えられます。
橡染、椎柴ともいいます。

橡とつく色名はいくつもあります

橡色つるばみいろは奈良時代から使われてきましたが、当時は鉄媒染で染めた黒い橡色つるばみいろのことを橡色つるばみいろとしていました。
この色は黒橡くろつるばみとよばれ、身分の低い人の服の色であり、喪服の色でもありました。
灰汁媒染で染めた黄色の橡色つるばみいろ黄橡きつるばみとよばれ、衣服令(701年)にはくれないにつぐ第7位の色とされています。
媒染を使わないで染めた薄い橡色つるばみいろ白橡しろつるばみといい、正倉院文書に奴婢にも着用が許された服色とあります。

平安時代にはさらに多彩な橡色が登場します

平安時代になると、なぜか黄橡きつるばみ橡色つるばみいろとよばれるようになります。
十世紀になると、茜を加えた橡染が貴族階級の色になったことが「延喜式」に書かれています。
後の平安中期、一条天皇の時代には4位以上の袍の色に昇格しました。

他に橡のつく色名には青白橡あおしろつるばみ赤白橡あかしろつるばみがありますが、これらは橡で染める色ではありません。
青白橡あおしろつるばみは天皇が着る袍の色、赤白橡あかしろつるばみは上皇が着る色で、どちらも禁色です。
橡で染めるわけではないのに、色名に橡とつく理由は分かっていません。