色名・別名・系統
| 色名(かな) | 山藍摺(やまあいずり) |
| 別名 | 特になし |
| 系統 | 緑色系統 |
山藍摺の色情報・カラーコード
| Webカラー(HTML) | #5A9A98 |
| RGB | R:90 G:154 B:152 |
| CMYK | C:50% M:0% Y:25% K:30% |
山藍摺について
山藍摺は最も原始的な染色方法による色
山藍摺とは、青みがかって少しくすんだ緑色のことです。
最も原始的な染色である、トウダイグサ科の山藍をこすり付ける摺り染めによる渋い青緑色を指します。
七世紀の「万葉集」に「山藍もち摺れる衣着て」という山藍を詠んだ歌があります。
山藍の葉を揉みこんで青色の汁を出し、それを布に摺り込むことで色を付けますが、すぐに色落ちしてしまいます。
その上、山藍は名前に反して「藍」の成分を持たないので、しばらくすると茶色に変色してしまいます。
山藍摺は藍染が普及しても儀式には使われ続けました
六世紀頃にタデアイが中国から輸入されて、本格的な藍染が完成すると、山藍は染色に使うことは無くなりますが、その年の収穫を感謝し来年の豊穣を祈る「新嘗祭(にいなめさい)」や天皇即位の儀式である「大嘗祭(だいじょうさい)」のような神事などで使用される「小忌衣(おみごろも)」と呼ばれる上衣に使われます。
「延喜式」には「新嘗祭小斎諸司青摺布杉三百十二領」とあり、新嘗祭に使われたことが分かります。
ちなみに宮中で使用する山藍は、古来より石清水八幡宮の山地に自生する山藍を使うしきたりとなっています。
時間が経つと変色してしまう山藍が長く神事などに使われ続けている理由は、タデアイなど藍の色素を含む植物が夏前後にしか採取できませんが、山藍は一年中採取可能なためと思われます。
山藍摺は一度継承が途絶えたことがあります
このように長い歴史のある山藍摺ですが、応仁の乱など戦乱の影響により二百年ほど「大嘗祭」などの儀式が途絶えたことにより、山藍摺に関しても継承が途絶えてしまい分からなくなります。
江戸時代になり貞享4年(1687年)、大嘗祭が復活する際に、当時の専門家たちによって山藍摺が復活し現在に至ります。
