紅顔について
紅顔とは若々しく血色のよい顔の事
紅顔 こうがん 年が若く、血色のよい顔のことです。
主に女性の顔を形容する言葉として使われることが多い言葉です。
元は中国古典などに使われた言葉で、女性の美しい容貌を指し、後に美女の代名詞となりました。
後漢時代の文人・傅毅(西暦90年没)の「文選」に「貌嫽妙以妖蛊兮,紅顔晔其扬华」とありますが、これは「彼女の美しさは人を魅了し、輝く顔はまばゆいばかりに素晴らしかった」という意味になります。
日本では奈良時代には伝わっていたとみられ、万葉集の山上憶良が詠う「日本挽歌」には「紅顏共三従長逝、素質与四徳永滅」とあり、これは「妻の美しい顔立ち(紅顔)は三従とともに亡くなり、その本質は四徳とともに永遠に失われた」という意味です。
ちなみに三従(さんじゅう)は女性の儒教における道徳のことで、幼少時は親に従い、嫁いでは夫に従い、夫の死後は子に従うというものです。
四徳(しとく)は女性に求められる婦徳、婦言、婦容、婦功という四つの徳を指します。
また女性だけではなく、男女問わず若者または若者の血色のよい顔を指し、唐代の詩人・李白の「贈孟浩然」には「紅顔軒冕を棄て、白首松雲に臥す」とあり、若い血気盛んな時(紅顔)から立身出世(軒冕)の野望を捨て、歳をとって白髪(白首)になるまで、松林と雲に囲まれ隠遁生活を送る」という意味です。
「紅顔の美少年」という言葉がありますが、これは唐の詩人「劉廷芝」は「代悲白頭翁」という漢詩の中で「伊昔紅顔美少年」と詠って一節が元になっています。
