赤土について
赤土とは赤く変色した酸化鉄を含む土の事
赤土とは、文字通り赤色の土で、赤色は土の中にある酸化鉄によるものです。
赤土は人類が使った最古の顔料で、35万年前の旧石器時代には身体に赤土を塗り身体を飾り立てた痕跡があります。
また紀元前2万年頃に後期旧石器時代のクロマニョン人によって赤の顔料で描かれた絵がフランスのラスコー洞窟に残されています。
日本においても赤土は最古の顔料であり、赤土の色のことを「丹色」といいます。
赤土の色は他に様々な呼ばれ方をしており、「赭」「真赭」「埴」「真赤土(まほに)」「映土(はに)」という色名があります。
古代では赤は魔を防ぐ色とされ、身体に塗ったり、神事や祭壇に使われました。
「万葉集」の高市黒人の歌に「旅にして もの恋しきに 山下の 赤のそほ船 冲を漕ぐ見ゆ」というものがあります。
「そほ船(赭船)」は赤土(弁柄)で塗られた船で、魔術を防ぐ効果を期待したり、祭壇などの何らかの用途をもってつくられた船であると推測されています。
古墳時代の古墳に魔除けのために並べられた土器を「埴輪(はにわ)」といいますが、埴は赤土のことで、埴輪は赤土を塗られた土器です。
顔料として重用された赤土ですが、育つ植物が少なく、昔からやせた土地の代表とされました。
赤土は火山灰が元となった土で、「窒素」「リン酸」「カリ」といった植物の成長に必要な栄養分が水に溶け出さないため植物が育ちにくいとされます。
そのため、蕎麦やサツマイモなど栄養分を自分で作り出せる植物を栽培する場合が多いそうです。
